災害廃棄物本格焼却にかかる放射能濃度等測定方法について 印刷用ページ

最終更新日:
2015年3月26日

1-1 放射能濃度(Bq/kg,Bq/L)の測定方法

ゲルマニウム半導体検出器の例

環境省「放射能濃度等測定方法ガイドライン」に基づいて、左写真のようなゲルマニウム半導体検出器で測定をしています。

検出器の上部に測定試料を入れ、時間経過に伴って確率的に崩壊する放射性物質の崩壊個数を測っています。機器の壁は鉛でできており、外的な要因(空気中や建物等に含まれる放射性物質)を遮り、試料自体に含まれる放射能濃度を測定することができます。単位をBq(ベクレル)と言い、試料1kg、1Lあたりに直すので、放射能濃度Bq/kg、Bq/Lという単位になります。また、崩壊時に発生するエネルギーの大きさから、核種(原子核の種類、セシウムとかヨウ素とか)が分かります。

ガイドラインでは測定時間を1,000秒~2,000秒と定められているところ、静岡市では最長の2,000秒として測定を委託しています。食品の測定のように検出下限値(測定機器として検出できたと判断できる最小値)を決めて測定する方法ではないため、測定毎に検出下限値は若干異なります。また、試料を入れる検出器の上部はそれほど大きくなく、そこに入る専用の2L容器に詰められる程度の量まで測定することができます。

この方法で、通常ごみ、災害廃棄物、沼上清掃工場の焼却主灰、焼却飛灰、溶融飛灰、溶融スラグ、溶融メタル、溶融不適物、西ケ谷清掃工場の溶融飛灰、溶融スラグ、溶融メタル、沼上清掃工場の放流水、沼上最終処分場の放流水、周縁地下水を測定しています。

1-2 排ガスの放射能濃度(Bq/m3N)の測定方法

排ガス放射能測定の例

排ガス中の放射能濃度については、JIS(日本工業規格)Z8808「排ガス中のダスト濃度の測定方法」に準拠し、バグフィルター通過後の排ガス約3,000Lを約4時間かけてろ紙ドレン部(ガス吸収びん)に取り込み、ゲルマニウム半導体検出器により2,000秒の測定を行っています。

単位としては1m3N(0℃1気圧の大気1m3)あたりに直すので、Bq/m3Nとなります。

 

セシウム単体の沸点は671℃、焼却炉等の温度は900℃以上のため、セシウムは燃焼によりいったん気化すると考えられますが、焼却炉内の気体はボイラーや減温塔(温度を下げる設備)内で冷まされ、バグフィルターに入るまでに約200℃に下がます。また、セシウムは反応性が良いので、排ガス中の塩素等と反応し、ほぼ塩化セシウム(融点645℃)となります。

このため、バグフィルター前で個体となるので、ほとんどのセシウムをバグフィルターで捕集することができます。(環境省の調査では、捕集率99.9%以上とされています。)

放射能濃度の測定結果で、焼却飛灰や溶融飛灰だけ数値が比較的高いのはこのためです。

 

排ガス中の放射能濃度測定は、バグフィルターで捕えきれなかったものについて、ろ紙と蒸留水の入ったドレン部で捕集することになります。セシウムは水との反応性が良いため、ガス状のものがあっても蒸留水の入ったドレン部で捕集できます。

 

2 空間線量率(μSv/h)の測定方法

シンチレーション式サーベイメータの例

放射能濃度と同じく、環境省のガイドラインに基づいて、1年以内に校正(機器が正常に測定できるよう、標準物質等で調整・補正すること)されたNaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータ(左写真)で測定しています。
 
その空間にある放射線の量を測定し、人体への影響を表す単位Sv(シーベルト)に換算した後、それを1時間あたりに直すため空間線量率Sv/hという単位になります。数値が低いので1,000,000分の1であるμ(マイクロ)という単位が頭に付いています。
測定の際には、試料等から1mの距離で、30秒ごとに5回測定を行い、その平均値が測定結果となります。また、清掃施設周辺の公共施設では、小学校なども測定しており、子供の身長に合わせて50cmの高さでも測定しています。
 
放射能濃度の測定と違い、その空間にある放射線量を測定するため、測定結果には空気中のラドンなどの自然界に存在する放射線量が含まれています。
日本における自然放射線量の年間平均は、1.26ミリシーベルトのため、単純計算で1時間当たり約0.14マイクロシーベルトとなり、本市で過去測定した数値(0.03~0.09μSv/h)は、十分自然線量の範囲内であると言えます。ICRP(国際放射線防護委員会)勧告の年間1ミリシーベルトというのは、こういった自然線量や医療線量(医療行為に伴って受ける放射線量)を除いた追加線量の基準値です。
 
この方法で、通常ごみ、災害廃棄物、沼上清掃工場の焼却主灰、焼却飛灰、溶融飛灰、溶融スラグ、溶融メタル、溶融不適物、西ケ谷清掃工場の溶融飛灰、溶融スラグ、溶融メタル、沼上清掃工場・西ケ谷清掃工場・沼上最終処分場の敷地境界、沼上清掃工場・西ケ谷清掃工場の周辺公共施設を測定しています。
 
なお、災害廃棄物自体から出る放射線量の測定方法として、遮蔽線量測定というものがあります。これは、鉛に囲まれた箱の中に測定対象物を入れ、その線量を測定するもので、静岡県が被災地から積み出す前に測定を実施しました。(過去の数値0.000~0.004μSv/h)

3 排ガス中のばいじん等の測定方法

清掃工場の排ガス(バグフィルター通過後)については大気汚染防止法等により、ばいじん(焼却飛灰等のチリ)、硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素、ダイオキシン類について測定が義務付けられています。

 

ばいじん、硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素の測定に関しては、大気環境測定の国家資格である環境計量士のいる計量証明事業所に委託し測定を行っており、ダイオキシン類については環境省のダイオキシン類請負調査の受注資格を有している測定機関に委託して行っています。

 

なお、この測定は災害廃棄物を受ける・受けないに関わらず行うものですが、災害廃棄物を処理しても基準値を超えていないことを確認していただくため公表しています。

4 排ガス中のアスベスト類の測定方法

位相差顕微鏡の例

アスベスト類は、現在の清掃施設からほぼ排出がないことから、法令等による測定義務はありませんが、パブリックコメントに対する要望を採用し、測定を実施しています。

 

測定方法としては平成21年環境省通知「石綿含有一般廃棄物の無害化処理等にかかる石綿の検定方法について」に従い、無塵の蒸留水が入ったガス吸収びんろ紙に約4時間かけて捕集する方法で、捕集されたものを位相差顕微鏡(左写真)と走査型電子顕微鏡によりアスベスト類であるかどうかを判定分析しています。

5 飛灰の溶出試験方法について

清掃工場では、ごみを燃やすことにより一般ごみに含まれるごく微量の重金属等が濃縮する性質があります。濃縮した重金属等は主に飛灰に付着するため、飛灰を最終処分場に埋め立てた際に、雨水などで高濃度の重金属等が溶け出ないよう薬品処理をしています。この薬品処理を行った飛灰について溶出試験を実施し、基準値を下回らなければならないと法令で定められています。

 

検査対象物質は、カドミウム、鉛、セレン、六価クロム、ヒ素、水銀、アルキル水銀で、検査方法は、昭和48年環境庁告示第13号(以後の改正を含む。)に規定されており、中性の蒸留水で、毎分200回の振とう(4~5cmの幅で揺らす)を連続6時間行い、蒸留水に溶け出た重金属等について測定を行っています。 

また、今回の災害廃棄物処理については、PCB(ポリ塩化ビフェニル)付着の懸念がパブリックコメントに対する要望でされており、溶出試験でPCBについても検査を行っています。

災害廃棄物本格焼却にかかる測定結果の公表

 災害廃棄物本格焼却にかかる測定結果は、こちらのページで随時公表しておりますので、ご確認ください。

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