15 地形・地質と高山植物群落(お花畑) 印刷用ページ

最終更新日:
2015年3月26日
写真 地形・地質と高山植物群落(お花畑)1
写真 地形・地質と高山植物群落(お花畑)2

A構成・特徴・状態

 山地を作る地質と地形は、気候とともに、そこに生育する植物分布を大きく支配している。南アルプスの森林限界以上の植生は、その顕著な例である。地質との関係で代表的なな例が、北岳周辺の石灰岩地に分布する希少種のキタダケソウである。光岳周辺の石灰岩塊に分布するチョウノスケソウは、北半球の南限に生育している。砂岩や泥岩を主体とする地層は、凍結・融解作用による岩塊斜面や低起伏面、崩落による崖錐斜面を作り、風化によってさらに細粒化し、砂礫、土壌を生育させていく。この過程で大小の岩塊と砂礫、土壌は入り混じり、それらの移動と入り混じりの程度、それらに関係する水はけの程度に影響されて、ハイマツは乾燥した貧栄養地、高山植物は湿潤地を好んで住み分ける。大型の線状凹地は春~夏期には雪田となり、豊富な水分を保持するとともに、生産された土壌は浸食・運搬されることなく、そこに堆積している。このために線状凹地には、高山植物群落(お花畑)が作られることが多く、ハイマツは侵入しにくい。カール内の微地形も、高山植物の分布に影響を与えている。南アルプス高山域の特徴は、このようにして作られた大規模なお花畑が各所に見られることである。詳細は下記の文献を参照されたい。

B周辺環境

 登山道がお花畑を通過する場所、特に線状凹地内などでは木道などによって保護対策が進んできている。一方,お花畑は増え続けるニホンジカの食害によって、危機的な状況に陥りつつある。かつてはお花畑の典型であった三伏峠周辺はその代表的な例である。これに対しては、様々な対策が試みられている。

C価値

 標高差が大きい南アルプスでは、高度による植物群落の変化が顕著に認められる。特に森林限界以上の高山域では、地形・地質と植生の密接な関係を各所で観察することができる。温暖多雨な山岳地域での典型的な事例といえよう。

D場所

 北岳周辺、荒川前岳南斜面、上河内岳お花畑、センジガ原など

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