7 穿入蛇行 印刷用ページ

最終更新日:
2015年3月26日

写真 穿入蛇行1

A構成・特徴・状態

 穿入蛇行は、山地の基盤岩を削り込んで流れる河川の曲流形態である。南アルプスを流下する河川、特に大井川はその曲流が極端で、上流部は二軒小屋付近から、下流部は平野が始まる神座に至るまでほぼ連続する。全体としては地質構造と平行したり、斜交したりしながら南流する河川に対して、大きく回り込んで北流する部分も多い。この穿入蛇行によって、幅の狭い頸部が作られたり、頸部が切断されたために流路がショートカット(蛇行切断)し、河道が廃棄され、環流丘陵が形成されたりといった、穿入蛇行の様々な段階が観察できる。廃棄河道跡は様々な高度で認められ、現河床から200m上方にあるものもある。特によく発達するのは井川ダム-千頭間の接岨峡、下長尾-家山間である。また、最大支流の寸又川の下流域にも、蛇行切断と環流丘陵の形成が認められる。

B周辺環境

 特に曲流が発達する部分については、地点別ジオサイト「接岨峡周辺と大井川の穿入蛇行」、「寸又峡温泉: 寸又川の曲流と蛇行切断」、「池ノ谷: 蛇行切断と犬居帯の構造性メランジュ」で解説した。その特徴も様々なので、これらのサイトを組み合わせた興味深い地形見学ができる。

C価値

 大井川は、四国西部の四万十川とともに日本を代表する穿入蛇行による曲流河川であり、穿入蛇行の様々な段階が各所で見られる。なぜこのような極端な蛇行をしているのかについては、明らかになってはいない。大井川の中・上流部が接峰面等高線に平行ないし斜交しており、東斜する山地の慨形に泌従的ではなく、また地質構造に規制された適従谷でもない。このようなことから、鮮新世頃の低起伏・低標高の時代に自由蛇行をしながらゆるやかに南流していた河川が、山地の上昇にともなって改春して穿入蛇行を進行させていった可能性がある。様々な比高をもつ河道跡が形成されていることから、大井川の穿入蛇行は第四紀の長期間に渡って継続していたものと考えられる。

D場所

 大井川接岨峡、鵜山の七曲がり、家山、寸又川下流域など

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