11 カール地形岩石氷河 印刷用ページ

最終更新日:
2015年3月26日
11 カール地形岩石氷河の写真
11 カール地形岩石氷河の写真2

A構成・特徴・状態

~特徴~
・岩石氷河とは、大きさが数mを超える巨大な岩石が見られる舌の形をした小高い丘の地形である。これは、永久凍土が岩石を運搬し、堆積したことで形成される。
・悪沢岳北東の万之助カール内には幅50m~150m、長さ100m~300mの岩石氷河が4つ分布する。岩石氷河に見られる礫の大きさは最大7m~8m、平均30cm~1mである。
・荒川前岳南東カール内には大きさ幅150m、長さ300mの岩石氷河が分布する。岩石氷河に見られる礫の大きさは最大2m、平均50cmである。
~状態~
・両方の岩石氷河とも、過去の寒冷な時期に形成されたと考えられている。特に、荒川前岳南東カールの岩石氷河は、約2万年前頃(最終氷期極相期)から約11000年前(晩氷期)に形成された可能性が高い。
・現在、岩石氷河に見られる礫は風化し、コケに覆われている。また、その周縁部の斜面は傾斜が緩くなり、ハイマツなどの植生にも覆われている。
・そのためこれらの岩石氷河は現在、内部の永久凍土が融けて、活動の停止した化石岩石氷河であると考えられている。

B周辺環境

・荒川三山南面には、前岳南東カールを含めて、カール地形が3つ分布する。
・荒川三山北面には、氷河の浸食でU字形になった魚無沢が分布する。

C価値

 岩石氷河はヨーロッパアルプスやヒマラヤなどの寒冷な地域で見ることができる。日本では、主に北アルプスに分布する。その中で、本地域の岩石氷河は日本の南限地域に位置するため、貴重な存在である。
 またこの岩石氷河は、現在では大雪山や富士山頂、北アルプスの立山にしか存在しない日本の永久凍土が、過去の寒冷な時期には本地域にも存在したことを証明する証拠(化石地形)である。この岩石氷河は、南アルプス南部地域における過去から現在までの自然環境の変遷史を推定する上で、非常に重要な地形である。

D場所

11 カール地形岩石氷河の場所

【位置】
 悪沢岳万之助カールの標高2950m付近
 荒川前岳南東カールの標高2850m付近
【GPS】
 北緯  35°30′8.0″
 東経 138°11′12.0″

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