10 U字谷・モレーン・アウトウォッシュ段丘 印刷用ページ

最終更新日:
2015年3月26日
10 U字谷・モレーン・アウトウォッシュ段丘の写真
10 U字谷・モレーン・アウトウォッシュ段丘の写真2

A構成・特徴・状態

~特徴~
・標高2000m~2900mにかけて、氷河の浸食によって形成された、谷底幅の広いU字形の横断面形を呈する谷が広がる。
・魚無沢の河床付近および山腹斜面に、7組のモレーン群やアウトウォッシュ段丘などの氷河の堆積地形が認められる。
~状態~
・魚無沢を形成した氷河は、最も古くて約14~15万年前、最も新しくて約11000年前頃(晩氷期)に存在したと考えられている。つまり、この谷は最終氷期の1つ前の氷期~最終氷期にU字形の横断面を持つようになった。
・現在は氷河が存在しないため,谷の形は河川の浸食によってU字形からV字形に変化しつつある。また、谷は河床を除いて主に木本植物(シラビソ、ダケカンバ、ハイマツなど)に覆われている。

B周辺環境

・稜線を挟んだ荒川三山南面には、カール地形が3つ分布している。

C価値

 現在、日本に氷河は存在しない。そのため、本地域のような氷河地形が分布する谷は、かつて氷河が存在したことを証明する重要な地形である。
 日本では、このような谷は主に北アルプスや大雪山に見られる。その中で本地域のものは、南アルプス南部地域、さらに日本の南限に位置することから貴重なものであると言える。
 また、この谷の形は河川の浸食によりU字形からV字形に変化しつつある。このような谷は、過去に氷河が存在して、現在は氷河がなくなり雨が多く降るといった条件の揃う、日本に特有のものであり、世界的に見ても珍しい地形であると言える。

D場所

10 U字谷・モレーン・アウトウォッシュ段丘の場所

【位置】
 悪沢岳北面の標高1900m~2900m
【GPS】
北緯  35°30′5.0″
東経 138°10′30.0″

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