11 池ノ谷: 蛇行切断と犬居帯の構造性メランジュ 印刷用ページ

最終更新日:
2015年3月26日

A構成・特徴・状態

 寸又川最下流の池ノ谷にも明瞭な穿入蛇行による蛇行切断跡が認められる。その直径は約500mと小規模ではあるが、内部に大小二つの環流丘陵が形成され、その間が池になっている。河道面は現河床から約5m上位にあり、幅50~150mの平坦面を作り、下流側に向かってわずかに傾斜している。この切断部の右岸側露頭は犬居帯の構造性メランジュの組織が最も典型的に観察できる場所である。ここでのメランジュの岩塊はほとんどが砂岩で、レンズ状を呈し、非対称な複合面構造組織を作って配列している。その状況とともに、泥質基質中の劈開面の条線から、左横ずれ逆断層の剪断センスを持つ作用によって形成されたものと判断できる。
 【状態】蛇行切断地形の概要は対岸の林道上から観察することができる。河道跡の上流側はキャンプ場、下流側は農地として使われている。現河床との高度差が少ないことから、この蛇行切断は最近のものであり、山腹斜面側の崩壊や支流による侵食が少ないので地形面は良く保存されている。徒歩で一周することで、まさしく河道跡であることが実感できる。メランジュの好露頭は池ノ谷橋の下、右岸上流側であるが、左岸側から渡渉する必要がある。増水している場合にはキャンプ場直下の左岸側の河床露頭でも良いが、露頭面の方向が組織の観察には不向きである。

B周辺環境

 接租峡や寸又峡温泉、鵜山の七曲がりなどの穿入蛇行、蛇行切断、および犬居帯のメランジュ観察と併せてツアーを組むのが良い。

C価値

 池ノ谷の蛇行切断はこの付近では小規模ではあるが、現河床との比高が少ないため、蛇行頸部の切断の状況がわかりやすく、河道跡の保存状態も良好で教科書的である。2段階ある環流丘陵もこの付近では希であり、流路の変化が活発であったことを示す。蛇行切断部のメランジュ露頭は、寸又川を渡渉する必要があるが、犬居帯の中でも最も構造性の組織が明瞭で観察しやすい場所である。

D場所

11 場所池ノ谷: 蛇行切断と犬居帯の構造性メランジュ

【位置】静岡県川根本町池ノ谷
【緯度・経度】 池ノ谷橋(N35゜08’25”,E138゜07’37”)

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