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更新日:2024年2月15日

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5 ブナ・ヤマモミジ

調査区内のブナ(直径80cm)

A構成・特徴・状態

特徴

  • [地形] 調査区の地形は南北の尾根である。
  • [植生] 10m×50mの調査区内に、ブナ21本(直径80cm)・トウゴクミツバツツジ19本・ゴヨウツツジ9本・ハウチワカエデ4本・オオイタヤメイゲツ5本・モミ6本が生育している。
  • [植生] 林床にはスズタケが生育している,ブナの稚樹、実生は存在していない。

状態

  • 樹木の密集する場所では樹冠が重なり、競合している。
  • ブナで枯死している個体はない。
  • 殻斗が地面に多く落下していた。

B周辺環境

  • ブナの殆どが尾根沿いに生育している。周囲には大型のミズナラ・モミが点在している。
  • 尾根から外れた斜面では、常緑針葉樹と落葉広葉樹の針広混交林が広がっている。

C価値

一般に、太平洋側のブナ林は日本海側に比べ分布域が狭く、ブナの優先度が低いと言われている。本地域ではブナの個体数は多い。このブナ林にはヤマモミジも同数混在している。トウゴクミツバツツジ、ゴヨウツツジなども分布し、針広混交林となっている。
また、この区のブナは大半が直径30cm以上の大木で、その実生、小径木はあまり見られない。今後、実生・小径木などの後継木が生産されないまま、現在生育する成木が枯死するとこの場所からブナが消滅してしまうことを意味する。環境が激変しつつある今日において、分布域の狭い太平洋側に見られるブナ林として、さらに今後どのようにこのブナ林が変遷するかを知る上でも非常に貴重な存在であると言える。特に井川のブナ林はこの区だけ群落として存在し、南アルプス自然保護地域におけるブァッファーゾーンに位置するため、南アルプスの森林植生全体からみると貴重な存在である。

D場所

5 ブナ・ヤマモミジの場所

【位置】
県民の森,静岡市葵区井川,井川峠南
【GPS】
北緯 35°17′75.22″
東経 138°17′02.32″

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