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最終更新日:
2015年3月26日
 静岡市環境基本条例

目次

 前文

 第1章 総則(第1条―第10条)

 第2章 環境の保全に関する基本的施策(第11条―第24条)

 第3章 施策の推進体制の整備等(第25条―第28条)

 第4章 地球環境の保全の推進(第29条・第30条)

 第5章 環境審議会及び環境政策会議(第31条・第32条)

 第6章 雑則(第33条)

 附則

私たちの静岡市は、静岡県の政治、経済、文化及び情報の中枢都市として機能する一方、高峰が連なる南アルプスから景勝三保の松原に代表される駿河湾に至る広大な市域を有している。その中には、国土の保全や水源のかん養等の多面にわたる機能を有し、先人が守り育ててきた森林があり、全国に誇れる清澄な水が流れ、まちなかの水辺や緑といった身近な自然があり、長い歴史に培われた都市がある。そして、これらの豊かな環境は、市民に潤いと活力を与え、その生活や文化を育み、賑わいのあるまちの基礎となり、市民の誇るべき財産となってきた。

 しかし、今日の発展を支えてきた事業活動や利便性を追求した生活の営みは、資源やエネルギーを大量に消費し、私たちの社会を取り巻く環境に多大な負荷を与え、更に私たちの生活そのものを脅かす要因の一つとなっている。今日の環境問題は、一地域だけの問題にとどまらず、地球温暖化、野生生物の種の減少等地球全体に影響を及ぼす問題となっている。

私たちは、豊かな環境を享受する権利を有するとともに、かけがえのない環境を将来の世代に引き継いでいく責務があるとの認識の下に、環境を構成する大気、水、土壌等への負荷が自然界の物質の適正な循環を損なわないよう、環境と人の活動との調和を図りながら、これまで以上に環境への配慮を基本としたまちづくりを総合的かつ計画的に推進していかなければならない。

 静岡市は、このまちに集う人の協働により、市の豊かな環境を守り、維持し、又は回復するのみならず、より良い環境を創り出すことを含めた環境の保全を進め、ひいてはすべての市民が健康で文化的な生活を営むことができる良好な環境を創造するため、市民の総意として、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、環境の保全について、市の基本理念を定め、並びに市民、事業者及び市の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本的な事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来のすべての市民が健康で文化的な生活を営むことのできる良好な環境の創造に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2)公害 環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。

(良好な環境の保全と将来への継承)

第3条 すべての者は、市民にとって安らぎや潤いが実感できる健康で快適な生活を営む上で必要とする良好な環境を保全し、これを将来の世代へ継承していかなければならない。

(環境の共有性の認識)

第4条 すべての者は、市のいずれの地域における環境も、すべての市民共有の財産であるとの認識の下、生態系の多様性に配慮しつつ、自然との触れ合いのあるまちの実現を目的として、自然環境を維持し、及び向上させることについて、行動しなければならない。

(環境の有限性の認識)

第5条 すべての者は、環境に関する資源が有限であるとの認識の下、環境への負荷の少ない持続的な発展が可能なまちを構築することを目的として、自主的かつ積極的に行動しなければならない。

(地球環境への影響の認識)

第6条 すべての者は、その日常生活、事業活動及び施策において、それが地球環境に影響を及ぼしうることを認識しなければならない。

(環境の保全の尊重)

第7条 第3条から前条までに定める理念を実現するため、市民、事業者及び市がそれぞれの責務に応じた公平な役割を分担し、その社会的経済的活動を行う際に、環境の保全を最大限尊重しなければならない。

(市民の責務)

第8条 市民は、第3条から前条までに定める理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、その日常生活において、環境への負荷の低減及び自然環境の適正な保全に努めなければならない。

2 前項に定めるもののほか、市民は、基本理念にのっとり、地域の自然的社会的条件に応じた環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。

(事業者の責務)

第9条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずる公害を防止し、及び自然環境を適正に保全するために必要な措置を講ずる責務を有する。

2 事業者は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たっては、当該事業活動に係る製品その他の物が使用され、又は廃棄されることにより生ずることとなる環境への負荷の低減に資するよう努めるとともに、その事業活動において、再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料、役務等を利用するように努めなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、事業者は、基本理念にのっとり、自らも地域の一員であるとの認識の下に、その事業活動に伴い生ずる環境への負荷の低減、周辺の景観の確保その他の環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。

(市の責務)

第10条 市は、基本理念にのっとり、自ら率先して環境への負荷を低減するよう努めなければならない。

2 市は、基本理念にのっとり、環境の保全に関し、市の自然的社会的条件に応じた基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。

3 市は、前項の施策の策定及び実施に当たっては、環境の保全を図るうえで市民及び事業者並びにこれらが組織する団体(以下「市民等」という。)の意見の聴取及び反映に努めるとともに、市民等が環境の保全のために行う活動を支援し、及びこれに協力する責務を有する。

第2章 環境の保全に関する基本的施策

(環境基本計画)

第11条 市長は、市の自然的社会的条件に応じた環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、市の環境の保全に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を策定しなければならない。

2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1)環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱

(2)環境の保全のために、市民、事業者及び市のそれぞれが配慮すべき事項

(3)前2号に掲げるもののほか、市の自然的社会的条件に応じた環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、環境基本計画の策定に当たっては、市民等の意見を聴取し、これを環境基本計画に反映することができるよう必要な措置を講ずるとともに、第31条に規定する静岡市環境審議会の意見を聴かなければならない。

4 市長は、環境基本計画を策定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

5 前2項の規定は、環境基本計画の変更の場合について準用する。

(年次報告書)

第12条 市長は、各年度における市の環境の状況、環境の保全に関する施策の実施、評価等を明らかにした報告書(以下「年次報告書」という。)を作成し、及び公表しなければならない。

(施策の評価)

第13条 市は、市の環境に影響を及ぼすと認められる施策の策定及び実施に当たっては、環境基本計画との整合を図るとともに、環境の保全についての配慮を行うため、第32条に規定する環境政策会議における検討、調整及び着手後における評価を経てその結果を反映する措置を講ずるものとする。

2 前項の検討、調整及び評価は、当該施策の内容が基本理念に合致するものであるか否かを基準として行われなければならない。

(環境影響評価のための措置)

第14条 市は、市の環境に影響を及ぼすと認められる事業の実施に当たっては、あらかじめその事業に係る環境への影響について調査、予測又は評価を行い、その結果に基づき、環境の保全について適正な配慮をしなければならない。

2 市は、市の環境に影響を及ぼすと認められる事業を行う事業者が、あらかじめその事業に係る環境への影響について自ら適正に調査、予測又は評価を行い、その結果に基づき、環境の保全について適正な配慮をすることができるように必要な措置を講ずるものとする。

(規制の措置)

第15条 市は、公害を防止するため、公害の原因となる行為に関し必要な規制の措置を講じなければならない。

2 市は、自然環境の保全を図るため、生態系の多様性の確保等の自然環境の適正な保全に対して支障を及ぼすおそれがある行為に関し必要な規制の措置を講じなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、市は、環境の保全上の支障を防止するため、必要な規制の措置を講ずるように努めなければならない。

(公害等の処理)

第16条 市は、公害その他の環境の保全上の支障となる事象について、必要に応じ他の関係機関と協力してその適正かつ迅速な処理に努めるものとする。

(環境の保全に関する協定)

第17条 市は、環境の保全を図るために特に必要があると認めるときは、市民等が実施する環境の保全に関する措置について、市民等との間に公害の防止その他の環境の保全に関する協定を締結し、その履行を確保するものとする。

(環境への負荷を低減させる措置等)

第18条 市は、環境への負荷を低減させるため、施設の整備その他の措置が市民等により講じられることが、必要であると認めるときは、適正な助成その他の措置を講ずるものとする。

2 市は、環境への負荷の低減を図るために特に必要があると認めるときは、市民等に適正な経済的負担を求めることにより、自ら環境への負荷の低減に努めることを促す措置を講ずるものとする。

3 市は、環境への負荷の低減に資する技術の開発、製品の製造、役務の提供等を行う産業を振興するため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(資源の有効利用の促進に向けた取組)

第19条 市は、廃棄物の発生の抑制その他の環境の保全に資するため、それぞれの資源の特性に応じた有効な利用の確保を図るよう必要な措置を講ずるものとする。

2 市は、環境物品等(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年法律第100号)第2条第1項に規定する環境物品等をいう。)への需要の転換を図るとともに、これを促進する意義に関し市民等の理解を深めるよう必要な措置を講ずるものとする。

3 市民等は、前項に規定する環境物品等への需要の転換を図る活動を促進するよう努めるものとする。

(環境への負荷の少ないエネルギーの利用への転換等)

第20条 市は、地球温暖化の防止その他の環境の保全を図るため、太陽光、風力等の環境への負荷の少ないエネルギーの利用への転換及び化石燃料の効率的な利用を推進するものとする。

2 市は、市民等に対して、環境への負荷の少ないエネルギーの利用への転換及び化石燃料の効率的な利用を円滑に進めることができるよう必要な措置を講ずるものとする。

3 市民等は、地球温暖化の防止その他の環境の保全を図るため、環境への負荷の少ないエネルギーの利用への転換及び化石燃料の効率的な利用を推進するよう努めるものとする。

(公共的設備の整備等の推進)

第21条 市は、下水道、一般廃棄物の処理施設、環境への負荷の低減に資する交通施設その他の環境の保全上の支障の防止に資する公共的施設の整備その他の環境の保全に資する事業を推進するため、必要な措置を講ずるものとする。

2 市は、公園、緑地その他の自然環境の適正な整備及びその健全な利用のための事業を推進するため、必要な措置を講ずるものとする。

(森林等の保全及び利用等)

第22条 市は、森林、農地、河川、海岸等(この条において「森林等」という。)が有する環境の保全上の機能に鑑み、森林等の保全並びにその適正な利用及び管理に関し、必要な措置を講ずるものとする。

(教育及び学習の振興)

第23条 市は、環境の保全に関して市民等が活動を行う意欲を増進させるため、学校、家庭、地域、職場等において学習の場が設けられるよう、情報の伝達、施設の整備等に努め、及び知識を有する人材の育成を推進することにより、環境に関する教育及び学習の振興を図るものとする。

(市民等の自発的な活動の促進等)

第24条 市は、市民等が行う環境美化、再生資源の回収、緑化の推進、希少動植物の保護等の環境の保全に関する自発的な活動を促進するため、技術的な指導又は助言その他の必要な措置を講ずるものとする。

2 市は、前項の規定により措置を講ずるときは、環境の保全に関する自発的な活動を行う者の連携の構築や強化に配慮し、その者が行う活動の円滑な実施に努めるものとする。

3 市は、事業者が自らの事業活動に伴う環境への負荷を低減させるための自発的な活動に取り組むことを促進するため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

第3章 施策の推進体制の整備等

(監視体制の整備等)

第25条 市は、公害を防止するため、監視、測定及び検査の体制の整備並びに調査及び研究の措置を講じなければならない。

2 市は、自然環境の保全を図るため、調査及び研究の措置を講じなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、市は、環境の保全上の支障を防止するため、監視、測定及び検査の体制の整備並びに調査及び研究の措置を講ずるように努めなければならない。

(情報及び市民意見の収集等)

第26条 市は、環境の状況その他の環境の保全に関する情報の収集に努めるとともに、市民等がこれらの情報を共有し、その適切な利用を図ることができるように必要な措置を講ずるものとする。

2 市は、環境の保全に関する市民等の意見を収集し、当該意見を市の施策に反映させるよう努めるものとする。

(国等との協力)

第27条 市は、広域的な取組を必要とする施策については、国、静岡県及び他の地方公共団体と協力して推進するよう努めるものとする。

(財源の確保)

第28条 市は、環境の保全に関する施策の円滑な推進のために必要な財源の確保に努めるものとする。

第4章 地球環境の保全の推進

(情報の提供等の推進)

第29条 市は、市民等の日常的活動が地球環境に与える影響について必要な情報を提供する等地球環境の保全に関する活動の助長に資する施策を推進するものとする。

(国際協力の推進)

第30条 市は、地球環境の保全に関する国際協力を推進するため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

第5章 環境審議会及び環境政策会議

(静岡市環境審議会)

第31条 市の環境の保全に関する基本的事項について調査し、及び審議するため、環境基本法(平成5年法律第91号)第44条の規定に基づき、静岡市環境審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項を調査し、及び審議する。

(1)環境基本計画に関すること。

(2)前号に掲げるもののほか、環境の保全に関する基本的事項

(3)他の条例の規定によりその権限に属された事項

(4)前3号に掲げるもののほか、必要があると認める事項

3 審議会は、委員15人以内をもって組織する。

4 委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。

(1)学識経験がある者

(2)市民

(3)市民団体の代表者

(4)事業者の代表者

(5)関係行政機関の職員

5 市長は、前項第2号に掲げる審議会の委員の選任に当たっては、公募の方法によるよう努めるものとする。

6 審議会の委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

 (静岡市環境政策会議)

第32条 第13条第1項に規定する検討、調整及び評価等を行うため、静岡市環境政策会議(以下「環境政策会議」という。)を置く。

2 環境政策会議は、次に掲げる事項を調査し、及び審議する。

(1)第13条第1項の規定による施策の策定の際の検討、調整及び評価に関すること。

(2)市の環境の保全に関する施策についての総合的な調整に関すること。

(3)前2号に掲げるもののほか、必要があると認める事項

3 環境政策会議は、委員若干人をもって組織する。

4 委員は、市職員のうちから市長が任命する。

第6章 雑則

(委任)

第33条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。ただし、第13条及び第32条の規定は、平成17年4月1日から施行する。

 (適用)

2 第12条の規定は、平成16年度に係る年次報告書から適用する。

この条例は、平成18年11月1日から施行する。

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